2010年12月9日木曜日

レポート作文

1、社会科でも言語力を鍛える

■教育の世界では、この二、三年の間に「言語力の重視」ということがよく言われるようになりました。国語以外の教科でも言葉で表現する活動を多く取り入れるようになっています。この方向性は、来年以降、教科書が替わることでいっそう進みます。
■社会科で作文を書きました。作文は学習内容を振り返ったり、自分の考えを整理したりするのに最良の学習です。しかし、作文を面倒がる子も少なくありません。「私も子供の頃、作文が嫌いだったわ。」という方もいるでしょう。作文は、「型」を理解し、身につけることでぐっと書きやすくなります。以下に紹介する子供の作文には、作文の「型」が生かされています。見つけて、参考にして欲しいと思い、掲載します。


2、レポート作文から

■私が、戦争について分かった事は、戦争の悲しさです。
 一つ目は家族をなくす悲しさです。日本では、家族が戦争の被害にあい、家族をなくし、孤児になった子供たちがいるという悲しい事実が分かりました。私がもし、この子供の立場だったら、つらくてたえられず、自分から命をたっていたでしょう。だから、戦争には、反対です。
 二つ目は、食べ物が少ない悲しさです。戦争中、食べ物が少なくなってきている時、生きていくために必要な栄養をおぎなうため、衣服を食べ物にかえなければなりませんでした。が、戦争中なので衣服も少なく、十分に栄養を、おぎなえない事が現実でした。私は、朝食をとっても昼食前にお腹がすいてしまうので、食べ物がないという現実にもし、ぶつかってしまったら、一日もたたずに、餓死してしまうでしょう。
 このように、戦争とは悲しいものだと私は思います。嬉しい思いをする人も、確かにいると思うけど、色々
な人が悲しく辛い思いをするなら、戦争はしないほうが、私はいいと思います。(M)

★戦争を自分事として捉えた点が良いです。自分だったらという視点で書かれているので共感しやすいです。例示の順番は、入れ替えた方がよいです。例示の基本は、「小」→「大」、「軽い」→「重い」、「弱い」→「強い」です。(山本)

■日中戦争には、不自然な点がいっぱいある。その中で、一番不自然だと思うのが、日本のとった選択の数々だ。『不景気や生活に苦しむ人々がいるから、楽にしてあげよう。』という考えは良かったが、最終的に、戦争につながっている。これはなぜだろうか。
 一つ目に、『土地を手に入れると国民の生活は良くなる。』という考えがいけないと思った。
 二つ目は、満州事変だと思う。これは、今でいう、『自分の罪を人になすりつける。』という事で、これを国がやったかと思うと、とても信じられない。日中戦争は、これらがきっかけで起こったのだと思う。
 これからの日本は、一つ一つの行動に先を見通せば、二度と戦争は起こらないと思う。(I)      

★戦争の原因について自分なりの分析を加えている点が良いです。これからの日本の進む道についての意見もよく考えてあります。「こういう方法ができたのでは」といった代案を示せるとさらに説得力のある作文になります。(山本)

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