2010年12月1日水曜日

恕だったり利他だったり席替えだったり



1、雪に書いた「恕」の文字
■この写真は、中庭からグランドへ行く途中に書かれた大きな「恕(じょ)」の文字です。大きさが伝わりにくいのが残念です。丁度、六年二組の教室から見ることができます。数名の男の子たちが昼休みに書きました。雪が溶けて、文字が消えてしまう前に記念に写真に撮っておきました。

2、利他(りた)=他に利する
■先日、教室で「利他」のことを話しました。「利他」とは「利己」の対義語で、自分のことよりも他人の利益や幸福を考えることを言います。「情けは人のためならず」という慣用句がありますが、利他の精は、必ず自分の幸福にもつながるものだと考えています。
■利他という言葉は、前北海道教育大学函館校教授 野口芳宏先生から教えていただきました。野口先生曰く、利他の精神を具現するには、まず、人に迷惑をかけないこと。次に、人に安を与えること。そして、人に喜んでもらうことが大切だそうです。なるほどと思います。この逆をいくと利己的になるわけです。
■利他について考えると、根っこのところでは、「恕」だったり、「愛語」だったりといったことに通じるものがあります。孔子が生きていたのが今から約2500年前、道元禅師が約800年前です。これらの言葉が、これほど前から残っているのは、それだけ大切であるとともに、それを為すことが難しいからだとがわかります。ですから、教室の子供たちがすぐにできないのは、当たり前なのです。学校はよりよい自分になるための学びの場です。少しでも近づけるように毎日を過ごしています。自分自身への自戒の意味も込めて通信に残しておこうと思います。


3、席替えをしました
■教室では、毎月席替えをしています。これは、せっかく同じクラスになった仲間たちと少しでもたくさんふれあって欲しいという願いからです。人が何を考えているかは、黙っていてはわからないものです。自分が小六のころ、大嫌いな友達がいました。大嫌いなのですから、当時は、友達とも思っていませんでした。ところが、彼と話をするようになるととってもいいやつだとわかり、その後は、中学・高校でも同級生となりとても仲良く過ごしました。結局、いやなやつと思っていたのは、私の勝手な思い込みで、その子の本質に気づいていなかったのです。相手を受け入れようという気持ち、そしてそのきっかけが大事なのだと思います。小さなことですが、席替えもそのきっかけになればと考えています。

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