2012年9月17日月曜日

提言

 大単元を通じて子どもの追求を高め、課題解決に導くためには教師の意図的な「けしかけ」が必要となる。子どもたちが進んで調べたり、学んだりする学習が大切になってくる。→「問題解決的な学習」

 本単元では石狩川の洪水その治水事業を縦糸に石狩川治水の基礎を築いた岡﨑文吉博士とその後の大規模な捷水路校時、そして現在行われている治水の取り組みについてを学習する。子どもたちは単元を通して一貫した課題を追求する。

 本単元では、治水の歴史を通して今の石狩の姿への変遷を学ぶ。現在、石狩平野には道内の人口の多くが集まり、農業や工業をはじめとした様々な産業も盛んである。

 特に、石狩川下流域では水田、畑作を主体とする農業が盛んであり、北海道有数の穀倉地帯でもある。しかし、百年前の石狩平野は石狩川の度重なる洪水に悩まされる湿地帯が広がり、開拓のために入植した人々の生活も困難を極めていた。このような状況を劇的に変えたのが石狩川の治水事業である。

 子どもたちにとって決して身近ではない100年前の石狩市。石狩川の治水と土地の変遷を題材として扱うことで、歴史を過去から現在、未来へと自分たちの生活につながるものとして捉えさせようという意図が読み取れる。また、単元に「治水」という筋を一本通すことで、子どもたちの学びのベクトルを常に同じ方向に向けながら学習を進めることができる。



0 件のコメント: