2011年10月22日土曜日

鯛のいる授業


社会科は学年があがるにつれて「嫌い」が増える教科です。


社会科で扱う中身は、子供たちからすると少し難しい内容も多いです。


世の中の仕組みについて学ぶ教科なので、それは当たり前です。






3年生は自分達の住む地域の公共施設やお店といった身近な素材を扱いますが、


学年が上がるとどんどん子供たちの普段の生活からは遠い事柄についても学習しなければなりません。


もちろん、遠いと感じているのは子供たち側で、実際は自分達の生活と密接に関わっている事柄も少なくないのです。


そんなことに気づかせつつ、教材への興味や関心を引き出し、面白がりながら追求していける、そんな授業をつくりたいものです。






算数の研究で有名な正木孝昌先生が、「鯛(たい)のいる授業」という主張をされています。


「知りたい」「調べたい」「話したい」「書きたい」


授業でたくさんの「鯛」が泳ぐ授業をしよう、そんなことを著書で仰っています。


自分は、この主張にとても共感しています。


社会科でも「鯛」が元気に泳ぎ出せば、子供たちが愉しい授業、いい授業になるのだと思います。






で、そのためにはやっぱり教材開発。


子供たちの心を動かして、「鯛」が騒ぎ出すような教材に出会わせること、これが大切。


そして、もう一つ、子供たち一人一人の「鯛」を元気にするために学習技能を鍛えることも大切です。


特に、後者は、普段から意図的に機会を作って繰り返すことが重要です。






例えば、辞書引き。


辞典は四月から指導をしていますが、まだ、さっと引けない子がいます。


そんなことは当たり前で、何度も何度もイヤというほど繰り返さないと定着しません。


しかし、いったん定着すれば、あらゆる場面で役に立ちます。


それが基礎基本です。






例えば、資料の読み取り。


社会科でもっとも大切なことの一つですが、これも繰り返すことで、資料の何を見ればよいか、


大事なポイントはどこかが正確につかまえられるようになります。


社会科の教科書には必ず、資料があります。


文章・写真・グラフなど。


これらの読み取りの練習を毎時間、繰り返していくことが大事なんだと思います。






他にも大切なことはいくつもありますが(聞き方・話し方・書き方・学習姿勢などなど)、その学年でどんなことをさせたいか(ゴールとなる姿)をイメージして、こつこつと学習技能を訓練していくことで、授業に反応する子供たちの力が鍛えられるのだと思います。


自分はできる、わかるという自信が、「話したい」「書きたい」という「鯛」を泳がせることにつながります。






今年の子供たちはとっても元気で、授業をしていて楽しい学級です。


授業をしたい、クラスです。






追伸


隣のクラスもいいクラス。


授業をしていて面白い、授業がしたいクラスです。

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