2011年1月22日土曜日

再話作文

1、再話作文
■国語の時間等に再話作文というものに取り組んでいます。再話作文とは、教師が読んだ昔話などの文章を作文用紙に要約する学習活動です。登場人物や話の展開、結末などを正確に聞き取り、それらを自分の言葉で再構成する力が要求されます。
■話の要点を捉えて、自分の言葉で説明する力は、国語に限らずあらゆるコミュニケーションの場面で必要な力です。その力をトレーニングするのが再話作文の目的です。
■実際に子供が書いた作文を紹介します。一月十九日水曜日に書いた作文です。題材は「狼の眉毛」という広島県に伝わる昔話です。

 昔、ひどい貧乏人がいて、食べる物も無いから、金持ちの家に行って、毎朝なべを借りて、お茶を入れてこすって、残りかすを食べて生活していた。それを金持ちに見られてしまって、男は狼に食われようと決意した。しかし、山に行っても男は真人間なので食べてもらえなかった。そして、眉毛をくれた。里に下りると、畑仕事をしていた。そこで、男は眉毛をかざしてみた。そしたら、みんな真人間ではなかった。一人の男に「かして」と言われたが、狼に「かすな!」と言われていたので、かさなかった。一人の男は「来てくれ」と男を呼んで自分の家を見せた。金持ちだった。跡継ぎになってくれと言われた。それは男が真人間だったから。(T)

■Tさんの再話作文から話の内容を理解することができたでしょうか。Tさんの作文は、一文が短く、「しかし」や「そして」「そこで」などのつなぎ言葉を適切に使用しているので話題のつながりが分かりやすいです。よく書けた文章ですので、参考にしてほしいなと思います。
■再話作文は、わりと有名なトレーニングの方法です。小学校や中学校の教室で実際に行われているのも少なくないと思います。
■教室だけでなくこんな場所でも、というものを見つけました。光文社新書に「言語技術が日本のサッカーを変える」という本があります。その中で、サッカーのエリート養成を目指して設立されたJAFアカデミー福島で、中学生を対象に再話作文に取り組んでいる様子が紹介されていました。スポーツ、特に、サッカーは連携プレーが大切なので、なるほどな、と思いながら読みました。
■再話作文を面倒がる子もいますが、効果のある方法だと思っています。子供たちの声に負けず(笑)、頑張って取り組みますので、応援よろしくお願いします!

0 件のコメント: