2009年6月5日金曜日

「型」を教える~国語・作文

1、作文の型について
▼国語の時間に作文の学習を行いました。子供たちにいきなり作文を書けと言っても書けません。何を書くのか、どのように書くのかがわからないからです。ちょうど、社会科の見学学習で消防署に出かけたところでしたので、これを題材に作文を書くことにしました。▼今回の授業では「はじめ・なか・まとめ・むすび」の作文の型を指導しました。▼「型」と聞くと、形式張った中に押し込める、という印象を持たれる方がいるかも知れません。武道の世界に「守破離」という考え方があります。守破離とは物事を習得する上での段階を三つに分けた言葉です。▼「守」とは師匠の教えを正確かつ忠実に守り、基本の作法や礼法、技法を身に付ける、いわば「学び」の段階をいいます。▼「破」とはそれまで身に付けた技や形をさらに洗練させ、自らの個性を創造する段階をいいます。▼「離」とはさらに前進させて自らの新しい独自の道を確立させる最終段階のことをいいます。▼学習もこれと同じです。自己流でめったやたらにやっても上達しません。最初に身につけるべき「作法や礼法、技法」というものがあります。それを身につけた上で自分の個性を発揮する段階があるのです。▼教育とは最終的に子供たちが教師の指導を離れて自分で考え、進むことができる「離」の状態を目指すことです。そのために「守」の指導を丁寧に行うことが必用だと考えています。▼しかし、そうは言っても子供たちが書いた作文はどれもその子らしさが表れています。文章からその子の顔が浮かぶような内容になりました。

2、子供たちの作文
▼子供たちの書いた作文から笠原さんと佐藤さんの作文を紹介します。見学したこと、いただいた資料から読み取ったことを上手くまとめています。

①私たちは、先週の木曜日に社会見学で消防署に出かけました。見学でわかったことをしょうかいします。
②まず、水槽付ポンプ車です。水槽付ポンプ車は、水が3000リットルつんでいるそうです。私は、水がない所でも安心だと思いました。
③次に、火事の様子です。平成20年に石狩市内でおきた火事は32件で、そんがいは、約3500万円だそうです。また、ケガをした人は5人で、亡くなった人は1人だそうです。私は、火事をなくするにはどうしたらいいのだろうと思いました。
④私は、24時間、こうたいにやっているのは、とてもたいへんだなぁと思いました。学校の時間でさえたいへんなのに、消防士さんは、すごいです。私にはできません。
⑤消防士のみなさん、おいそがしいのに、私たちに消防の中や車を見せてくれて、ありがとうございます。いたずら電話は、ぜったいにしません。一人で火遊びもしません。私は火事をおこなさいようにします。将来は、消防士さんになりたいです。これからも、元気でがんばって下さい。(K)

①私たちは、先週の木曜日に社会見学で、消防署に出かけました。見学でわかったことをしょうかいします。
②まず、化学車です。化学車は油などの、水で消えない火事を消すそうです。そのために、いろいろな薬剤が入っているそうです。ふだんは、なかなか走っていないので、一度走っている所を見てみたいです。まるで、走る研究所のようでした。
③次に、消防隊の服です。消防隊や、化学車隊は、炎から身を守るために、特別な服を着ます。有害なけむりをすわないように、空気呼吸器をつけます。私は、上の服だけ着ました。でも、とても重かったです。
④見学をして、私は、化学車や、はしご車は、大きいと思いました。大型水槽車はとても大きかったです。一万リットルも入るなんて、すごいと思いました。
⑤今まで、消防署の仕事って、どんなことをするのか、よくわかりませんでした。でも、消防署のみなさんが、ていねいに教えて下さったおかげで、よくわかりました。ありがとうございました。これからは、火事をおこさないように気をつけます。あぶない仕事ですが、けがをしないように気をつけて下さい。この間は、ていねいに説明していただいて、ありがとうございました。火遊びをしている人がいたら、止めるようにします。(S)

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