2008年9月13日土曜日

ボランティア体験学習の振り返りとして

1 ボランティア体験学習
▼総合的な学習の時間と道徳の時間でボランティアについて学習しました。▼先週の総合的な学習の時間では実際に車いすに乗ったり、目隠しして歩行したりといった障害を体験する活動と合わせて介助の体験活動を行いました。この学習のねらいは通信NO,59にも書きましたが自分たちの身の回りの環境を別の視点から振り返ることと障害のある方への理解を深めることにあります。普段何気なく過ごしている私たちの生活環境の中にも障害のある人にとっては「バリア」となる箇所があることに気づくことができたようです。感想からもそのことが窺えました。

■車いすに乗って怖かったことはマットの上に上ることです。なぜかというと、上ることが簡単にできなかったからです。ぼくは目隠し歩きをやって楽しかったことは、一つもありません。怖かったことは階段の段差が大きいことです。とても怖かったです。(S)
■私が車いすに乗ってみて、マットで歩くのは簡単だったけど、車いすで動くのは大変でした。私は目隠し歩きで言われて安心だったことは階段を歩くところでした。介助の人が手を手すりに置いてくれたことです。(K)
■車いすに乗ったときは、ちょっとした段差がのぼれませんでした。でも、介助の人が持ち上げてくれました。目隠しでぼくはすけて見えたけど、目が見えないとこわいと思います。(Y)


2 スーパービート版(乙武洋匡)
▼しかし、障害のある人への理解を深めるためにはこのような体験活動だけでは十分では無いと考えています。ちょうど今、北京ではパラリンピックが行われています。障害があっても私たち以上に素晴らしい力を発揮している方がたくさんいます。障害のある方々に対して単純に、「可哀想」「大変」と見るとらえ方には疑問があります。▼そこで、「五体不満足」などの著書で有名な乙武洋匡さんの小学校時代の水泳大会でのエピソードから、障害のある人にとってどのような態度で接することが本当にうれしいことなのかを考えてみました。


3 スーパービート板の授業感想文
▼授業は次のような流れで進めました。

①今までの体験から感じたことを話し合う。
②スーパービート板を読んで感じたことを話し合う。
 ・このお話は何の場面ですか。
 ・観客はどんな様子ですか。
 ・おばさんは何に泣いているのですか。
 ・友達はどんな様子ですか。
③乙武少年にとって、おばさんたちとクラスメイトどちらの反応が幸せですか。
④私たちは障害のある人にどう接していくべきなのでしょうか。また、何ができるのでしょうか。

▼障害があっても私たちと同じように普通の生活を送っている方はたくさんいます。そうした方々に対して私たちはどのように接していくべきなのか。可哀想、大変と接することがその人にとってうれしいことなのか。そんなことを考えさせたいと思いました。▼以下、授業の終わりに子供たちが書いた感想文の中から何人かを紹介します。

■障害のある人はすごく健康な人よりもがんばっていたりしていました。なので、すごいと思いました。目の見えない人などいろいろな傷害のある人には、かわいそうだけじゃなくて、やれることはやらせたり、できないことを手伝ったりしたいです。(k)
■乙武さんは障害を持っているけれど、こんなに色々なことをやりたいという強い気持ちを持っていました。そのことに感動しました。私は今度、障害を持っている人とお話してみたいです。(s)
■障害を持っている人もかわいそうと思われたらイヤなんだなと思いました。自分のできることは、自分でやりたい人もいるから、そこをもっと知りたいです。できないことがあったら私も手伝いたいです。(t)
■乙武さんの話を読んで、障害のある人はできないことが多いけど、その分、努力していることがわかりました。(o)
■私は一回、障害になりました。私は手や足が動かなくなりました。でも、リハビリしたら戻りました。乙武さんの生まれつき手と足が無いのは悲しいです。でも、水泳大会で1分57秒で泳ぎました。すごい記録でした。(k)

▼子供たちの感想の中に「お話ししてみたい」「会ってみたい」というものがありました。一緒の空間と時間を過ごすことで気づくことがたくさんあると思います。大事なことに気づいたなと感じています。そのような機会をぜひ作りたいと思っています。▼ご家庭でも何かの機会に話題にしていただければ幸いです。

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